静岡市の空き家の現状と対策について急増する空き家への取り組みと活用の鍵について解説

空家

静岡市の空き家数は2003年の約2万7,300戸から、2023年には5万2,700戸にまで増加し、約20年でおよそ倍増していることが市長定例記者会見で明らかになりました 。これは全国的な傾向とも一致しており、住宅・土地統計調査では全国の空き家数が約900万戸、空き家率が13.8%と過去最多に達したことが報告されています。

背景にあるのは人口減少と高齢化、そして相続の課題

空き家が増え続ける背景には以下のような構造的な要因があります:

  • 人口減少:静岡市の人口は1990年の約74万人をピークに減少に転じ、2025年4月時点では約67万人まで落ち込んでいます 。
  • 高齢化:単身高齢者世帯や介護施設への移転により、築古住宅が空き家化するケースが増加しています。
  • 相続後の放置:相続登記が義務化されても、費用や手続きの煩雑さから対応が進まず、空き家が放置されるケースが少なくありません。

人口・世帯数の推移

住民基本台帳人口(日本人+外国人)(7月末)

 総数(人)男(人)女(人)世帯(世帯)
静岡市669,265325,866343,399329,096
葵区242,998117,093125,905119,558
駿河区205,190101,024104,166103,262
清水区221,077107,749113,328106,276

人口動態(住民基本台帳人口(日本人+外国人))

総数(日本人+外国人)

 社会増減(人)自然増減(人)人口増減(人)
静岡市-45-377-422
-7-183-190
-38-194-232
葵区6-148-142
駿河区-28-63-91
清水区-23-166-189

参考:https://www.city.shizuoka.lg.jp/s2934/s005754.html

コミュニティの暮らしと治安への悪影響も深刻に

静岡市では、放置空き家が地域に与える悪影響への懸念も強まっています。近隣トラブルや景観悪化、防災リスクの増大につながるだけでなく、治安の悪化にもつながりかねません。実際、一部空き家が不法侵入や犯罪の温床になる事例も報告されています。

静岡市「空家等対策計画」で10年にわたる対応をスタート

こうした状況を受け、静岡市は2023年度から2032年度にわたる 「静岡市空家等対策計画」 を策定しました。主な内容は以下の通りです。

  • 管理不全な空き家への啓発と対応強化
  • 空き家活用の促進(空き家情報バンクや助成制度の充実)
  • 無料点検による未然防止活動

所有者に対しては早期の対応を促し、自治体としても行政指導・勧告ができる体制を整備しています。

静岡市では、急増する空き家問題に対応するため、2023年度から2032年度までの10年間を対象とした「空家等対策計画」を策定し、本格的な取り組みを始めています。市内の空き家はこの20年間で倍増し、2023年時点で約5万2,700戸に達しており、放置による景観悪化や治安・防災面でのリスクが深刻化しています。計画では、管理不全な空き家の所有者に対する啓発や行政指導を強化するとともに、空き家の活用促進にも力を入れる方針です。具体的には、自治体の「空き家情報バンク」を通じた利活用のマッチング、耐震化やリフォームに関する助成制度の充実、そして無料点検制度による未然防止活動などが盛り込まれています。市は、空き家を放置するのではなく「地域資源」として活かす姿勢を明確にし、所有者に対しても早期の判断と積極的な対応を呼びかけています。今後は行政と住民が協力しながら、空き家問題の解決と地域の安全・安心な暮らしの確保を目指すことになります。

空き家を活用するなら、賃貸が注目される存在に

静岡市では、立地条件が良く、構造や設備面でも使用可能な空き家は、賃貸活用が比較的進めやすいことが分かっています。たとえば:

  • 駅や公共交通が近く、スーパーや医療施設が揃う地域では単身者・ファミリーどちらにも需要がある
  • 耐震補強や水回りの更新がされていれば、入居後のトラブルも減少
  • ペット可や駐車場付きは差別化要素となり、入居率向上に効果的

このような物件は早期に資産として活用できるモデルケースといえるでしょう。

まとめ

静岡市における空き家数は20年で倍増し、自治体と地域住民両方にとって大きな課題となっています。人口減少、高齢化、相続問題など構造的要因が絡む中で、市が打ち出した長期計画と所有者の早期対応が今後のカギとなります。

行動のヒント

  • 空き家は早めに放置せず管理・活用を検討
  • 空き家バンクや助成制度を積極的に活用
  • 自治体の無料点検や勧告制度を把握しておく

静岡市で空き家を「持て余す」のではなく、地域の資産として「活かす」意識が求められています。